山梨学院大学で教えているサバイバル講座
「自然災害を生き抜くチカラ」の
夏期集中合宿講座が、きのうから
「森と湖の楽園」で始まりました。
110名の学生全員が被災者と想定しての
体験学習です。
この四泊五日で
自然災害から自分の命を守り、
大切な人たちを助けるための技術と
心構えを徹底的に、体と心にインプットします。
災害から「脱出」して「救助」し、
そして「延命」するには、座学だけでなく、
体験して、体に覚え込まさなければならない。
炊き出しのご飯、
救援物資のレトルト食品、
薪を山から拾ってきての火熾し、
一日の振り返りでみんなが
火熾しで苦労したこと、
シャッフルで編成されたグループで
初対面の人たちとのコミュニケーションのこと、
テント建ての難しさのことを語っていました。
それぞれが発表した目標は、
自然災害から生き抜くための
防災体質に変身すること、
自分を鍛え、合宿最後の富士登山に成功すること。
よしよし、狙いどおりです。
楽しいキャンプを予想してきた学生たちが
「一生に一度の本気を出せ!」と怒鳴られて、
一瞬にして夢破れ、
追い込まれてその気になっています。
今日からさらに
鬼教官のプログラムが始まります。
雨ですが、好都合。
河口湖にカヌーを浮かべて水難訓練、
全員がロープワーク、レスキューの技術を会得するまで
根気強く、厳しく教えます。
この学生たちが世に出て
プロフェッショナル ボランティアとして活躍すれば、
多くの人たちの命を救い、守ることができます。
脱出、救助の技術を学び
そしてその後、避難所での延命技術を学ぶために、
今夜は全員が体育館で雑魚寝になります。
今まさに全国で発生している
異常な数の自然災害。
自分の命を守り、チカラ合わせて助け合う
自助、共助の実践体験こそが、
今一番必要な教育であると思っているのです。
「お前が教授じゃ世も末だ」と言われつつ就任した
大学教授ですが、もう3年目です。
能書きだけでなく、
やって見せ、やらせてみせる実践教育で、
みんなが見違えるほどシャキっとした若者に変身する
「自然災害を生き抜くチカラ」集中合宿講座。
実は、けっこう自慢なんです。